麻雀との出会い2
前回の続きです。
友達のMがおそらく10時間以上ぶっ通しでやり続けていたゲーム「勝負師伝説 哲也」
この作品、もともとは少年マガジンに連載されていた漫画で、雀聖・阿佐田哲也氏をモデルにした雀士哲也が様々なイカサマ技を駆使しながら強敵を倒していくというストーリー。
少年誌としては異例の麻雀を題材とした漫画でしたが、かなりヒットしたようで、この漫画で麻雀を始めた人も少なからずいるのではないでしょうか。
Mがプレイしているのはその漫画のテレビゲーム版。
「M、麻雀なんてできるの?」
「できなかったけど、もう大体覚えたよ」
そういえばMは高校中退とはいえ、中学時代はかなり勉強のできた男でした。
パズルゲームも好きでよくやっていたので、こういうボードゲームの類いは得意なのかもしれません。
私はといえば麻雀をやろうと思えばやれる環境にありましたが(スキー教室のギャンブル大会等で)麻雀というのはかなり複雑なゲームだと勝手に思い込んでいたため、手を出してきませんでした。
「M、大体覚えたって麻雀てそんな簡単に覚えられるもんじゃないだろ?」
「おれもそう思ってたけど、そんな複雑じゃないよ、Tもやってみ」
Mはそういうと私にゲームのコントローラーを手渡しました。
「手牌は勝手に並べてくれるから、牌をツモってくるのも自動。あとはカーソルで捨てる牌を選ぶだけだから」
その後Mの指導を受けながらやってみると、麻雀というのは私が想像していたよりはるかに簡単なゲームでした。
数牌はマンズ、ピンズ、ソーズの3種類でそれぞれ1〜9までの種類があり、あとは白、發、中、東、南、西、北の字牌があり、全ての牌が4枚あるということ。
同じ種類の数牌で1.2.3や2.3.4といった並びや、1.1.1や、7.7.7といったゾロ目を作ればそれが面子となり、字牌は全てゾロ目で面子を作らなければならない。
最終的に面子が4組と雀頭と呼ばれる同じ種類の牌を2つの形になれば良いだけ。
鳴きと呼ばれる、チー、ポン、カンを使えば自力で面子を作らなくても、他の3人の捨てた牌で面子を作れる。
手役もそれぞれに特徴があり、見ればそんなには複雑ではないよう。
何局かやっているうちに私も麻雀の面白さがわかってきました。
配られたバラバラの配牌が摸打(ツモって切る)を繰り返すうちに整ってくる。
14枚が完成し、上がるときの快感。
「麻雀て面白いね!」
「だろ〜‼︎」
そのうちにいつものようにA、Sもバイトを終えて集合します。
2人とも私と同じように麻雀は未経験。
Mが私と同じようにA、Sにも指導していきます。
そのうちにAもSも大体のルールを覚え、2人とも麻雀の面白さがわかったようです。
その後私たち4人は「勝負師伝説 哲也」のゲームをそれこそディスクが擦り切れるほどプレイするのでした。
-続きます-