雀荘の洗礼

  友人たちとの身内麻雀に飽いた私は、バイト先への道中にある麻雀荘に目をつけます。

店名は◯ー1、当時人気全盛だった格闘技団体をもじった店名です。

  私はバイト帰りにその雀荘を睨みながら、(自転車にまたがりつつ)あの雀荘でおれにの腕を試してやるぜ!と意気込んでいました。

  私は友人との身内麻雀ではほとんど負け無しの成績を誇っていて、完全にテングになっていました。

   ある日のバイト代支給日、私は出たばかりのバイト代をコンビニで引き落とし、その雀荘を攻めることにしました。

  その軍資金は3万、私は雀荘に行ったことがなかったのですが、3万もあれば十分だし、何より自分が雀荘でも負けるわけないと思っていました。

  バイト帰りに勇んでその雀荘に着いた私ですが、なかなか店内に入ることができませんでした。

  フリー雀荘に通っている皆さんなら私の気持ち分かって頂けるとおもいます。

雀荘というのはっきり言って異空間です。

普通の人なら恐らく一生立ち入ることのない非日常空間。

 なんやかんやで私は雀荘の前で小一時間くらい入るか、入るまいかとウロウロしていました。

  私は当時17歳になったばかりでしたが、私の敬愛してやまない阿佐田哲也先生が雀荘に入ったのは若干16歳(麻雀放浪記の設定では)私は意を決して雀荘のドアを開くのでした。 



                             -  続きます-